クールビズでネクタイを外し、シャツがTシャツになり、スーツも機能性素材になって、足元にはスニーカーが定番になってきました。
しかし、スポーツメーカーのスニーカーは特定のスポーツ目的のための靴であるため、スーツには、歩く、働くなど、ライフスタイルの中で普通に履けるように作られているスニーカーがマッチします。
ビジネススタイルに適した4ブランドのスニーカーを紹介しましょう。
見た目にスマートで、履くとコンフォートなビジネススニーカー選びのポイントは“イノベーション”。
世界的な本格靴メーカーが作るスニーカーに注目
「スーツにスニーカーを合わせても大丈夫だろうか?」そういう疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。「ブランドロゴやアイコニックなモチーフが目立つスニーカーはオフに履くことにして、オンは“ドレス調のスニーカー”を履きたい」という声が高まってきているようです。
“全身のビジュアル”を気にする方におすすめしたいのは、軽くて歩きやすいというコンフォートさはキープしつつ、アッパーは革などのドレス素材、色は上品に履きこなせる黒か白、それでいてソールはスニーカーと同じような作りという靴です。
スニーカーと呼ぶより『長時間の移動や天気の変動などタフな仕事環境などでも履きやすいレザーシューズ』という捉え方をするのがよいでしょう。
そういった、シンプル&ミニマルな“ビジネススニーカー”のバリエーションが充実してきています。
今回紹介するのは、<COLE HAAN/コール ハーン>、<GEOX/ジェオックス>、<ecco/エコー>、<CAMPER/カンペール>の4ブランドです。
これらのブランドは、世界中にある革靴メーカーの中でも開発力と技術力が抜きん出ていて、常に進化し続けています。
開発のための設備投資に莫大な資金を投入しているため、テクノロジーを駆使したイノベーションが生まれやすく、良質な履き心地が備わりやすくなっているといえるでしょう。
働き方改革によって働き方が多様化し、オフィスでのスタイルが多彩になるにつれ、靴の選択肢が増えていくのも自然な流れ。
スーツの素材やデザインに合わせて、スマート&コンフォートな上質スニーカーを選びたいものです。
1. COLE HAAN/コール ハーン
スーツ×スニーカースタイルのパイオニア
『仕事でも履けるスニーカー』として真っ先に挙げられるのは<コール ハーン>の「グランドプロ テニス」です。ドレッシーな見た目に反して、履いてみると驚くほど軽量で、一日履いていても疲れにくいのがこの靴の素晴らしさといえるでしょう。
革新的なソールを搭載したモデル『ルナグランド』は爆発的に売れて「ビジネスで履くスニーカーなら<コール ハーン>」という認識が定まりました。それまでなかなか破れなかった“ビジネススニーカー”という大きな壁を、テクノロジーを用いて<コール ハーン>が打ち破ったといえるでしょう。
しかも、テクノロジーに加えて、アッパーとソールの色の組み合わせが豊富であると同時に、つま先と踵の滑り止めが効いたグリップ力の高さにも定評があります。
『ゼログランド ウィング オックスフォード』は、革靴と同じようにケアをして履ける新感覚のブローグシューズです。愛着を持って履ける一足だといえます。
見た目は重厚感があるドレスシューズですが、ソールに屈曲性とクッションの良いGrand.OSを採用し、とても快適に履きこなせます。
<コール ハーン>は上質な革を使い、中のステッチなどを見ると本格的な靴ですが、削ぎ落として軽量化に成功しています。
そのクラフツマンシップと革新性の融合が他社にはなかなか真似できない特徴です。
2. GEOX/ジェオックス
イタリア産 ”呼吸する靴”
<ジェオックス>は、イタリア生まれの“呼吸する靴”として有名です。靴底に開けた穴から汗を排出して通気性良く靴内をドライに快適に保ちながらも、外部からの水を侵入させず、蒸れを逃がすシステムを搭載しています。
「蒸れない靴=ジェオックス」として、一日外を歩く営業職の方や、靴を長持ちさせたい方から圧倒的な支持があります。
そして、靴内の湿気が逃げるのでアッパーの革も劣化しづらく、メンテナンスフリーの靴としても人気です。
ソールも程よい厚みがあるので、テーパードパンツの足元にボリュームをもたせるなど脚長効果も期待できます。
素晴らしい機能性に加えて、アッパーにレザー界のカシミヤと称されるソフトな質感と細かいシボ感が魅力のチェルボを特別に採用したモデル。
軽量でクッション性のよい厚底ソールと組み合わせられています。
履くと軽くてアッパーが柔らかく、スラックスからカーゴまで自由に合わせられます。
通気性が良いのに雨にも履けて、とてもコンフォートに履きこなせる靴です。
オンラインストア:https://www.geox-japan-official.com/
3. ECCO/エコー
最先端のイノベーションに一目惚れ
<エコー>には他のメーカーと違う点が2つあります。まず、アッパーなどに使う革を自社で生産・製造しており、高品質なレザーを使えるのが最大の強みです。
自社使用の他にラグジュアリーブランドに卸したり、AppleのiPhoneカバーに使われるほど信頼を得ています。
もう一つの魅力は製法にあります。
スニーカーはほとんどがアッパーとソールを貼り合わせるセメント製法ですが、<エコー>はソールの形状に合わせた金型にソールの素材を流し込む「FLUIDFORM™」製法での一体成型です。
「ECCO ST.1」に施された丁寧なレザーウェルトはその証しになっています。
一般的なセメント製法はアッパーとソールを貼り合わせるためにフラットな形状にせざるを得ません。
しかし、FLUIDFORM™製法は足型に合わせてミッドソールを作ることができるので、底面にフィット感が生まれます。
ベストセラーモデルの「SOFT8」はシンプルでかっこいいデザインで、この一足がきっかけになって『スーツにスニーカーを合わせる着こなし』を楽しむ人が増えています。
硬めのソールで長く歩いても疲れにくいのもポイントです。
<エコー>のすごいところは、ビスポーク職人の技術の域をテクノロジーで実現していることです。
いわば『クラフツマンシップを大事にするために効率化している』ともいえます。
オンラインストア:https://jp.ecco.com/
4. Camper®/カンペール
幅広い世代から高い支持
<カンペール>は靴の産地として有名なスペインのマヨルカ島にある靴メーカーで、靴製造の技術力はもちろん、アーティストとのコラボレーションなどデザイン面のイノベーションでファッション好きから注目されています。『Beetle』は、インソールとアウトソールを一体成型し、シューレースにゴムひもを採用したシューズとして有名です。
<カンペール>「Beetle」 27,500円
幅広のフォルムが足に優しく、シンプルでアーバンナチュラルなデザインが魅力のシューズ。ゴム製のシューレースを採用しており、そのままでも簡単に脱ぎ履きできる仕様が多くのファンに支持されています。インソールには低反発素材を使用し、軽量でクッション性に優れた、非常に履き心地の良い一足です。
実際に履いてみると足を包み込む感じがあり、甲のフィッティング感を感じられます。
また、足なりの木型で、前足部が動きやすいのが履き心地の良さに繋がるのです。
もう一足は『ビジネスシューズ=外羽根プレーントゥ』という20代のサラリーマンが必ず気に入る『Neuman』です。やや丸みのあるつま先は、クラシックな中にエレガントなシルエットを生み出します。
独特なデザイン力に加え、このモデルは360ºステッチで、優れた耐久性にも定評があります。
また、普通の革靴と同じくポリッシュができるのも、靴磨き派には満足できるポイントです。
オンラインストア:https://www.camper.com/ja_JP